普段使用しているオシロスコープが1ヶ月ほど前から不調になりました。
リードアウト付きでアナログとしては最後の世代?にあたるはずですが、それでも20年以上経過した製品です。
でも、オーディオやビデオ機器の修理にはやっぱりアナログが使いやすいんですよね。
![イメージ 1]()
故障の症状は、水平の振幅が狭くなって、時間軸が圧縮された状態で表示されてしまいます。
垂直は正常で、電圧は正確に読み取れますが、周期は縮んでいる為マス目に対して正確に表示されません。
しばらくこの状態で波形の確認のみに使っていましたが、いつまでも放って置くわけにはいかないですから。
![イメージ 2]()
本体の校正用1KHz波形を表示させてもマス目に一致しません。
(このオシロは周波数カウンター機能を内蔵し、信号は正しく1KHzを示しています)
![イメージ 3]()
水平の偏向回路、恐らく最終のドライブトランジスターの能力低下か?とアタリを付けて本体を分解します。
この左側に刺さっている基板が垂直&水平のドライブを行っているA5基板です。
![イメージ 4]()
ケースを外した状態でテストしていたところ、なんと症状が改善しているではありませんか?
試しに基板のトランジスタが取り付けられたヒートシンクの部分をドライバの柄でたたくと、輝線が縮んだり
正常に戻ったりしています。
原因はこの基板の接触不良の可能性が濃厚となりました。
もしそうなら水平偏向トランジスターは死んでなさそうです。
しかし叩くと直ると言えば、昔のテレビと全く同じですね(^^;
基板を抜いてハンダ面を確認すると、やっぱりありました、ハンダクラックです。
でもトランジスタの足ではなく、上の写真の220オームの抵抗のハンダ付けです。
実際この抵抗は動作中かなりの熱を発しています。
長年の使用による温度ストレス(熱膨張、収縮の繰り返して起きる疲労)でクラックが生じたようです。
![イメージ 5]()
抵抗4本ともハンダが劣化していましたので一度全て吸い取り、新たにハンダ付けし直します。
220オーム抵抗を2本直列に経由した後、空芯コイルを経てCRTの電極に繋がっています。
ハンダクラックによる接触不良で抵抗値が上がったことが今回の不具合の原因とみてます。
![イメージ 6]()
元通りに組み立ててテストしてみたら、バッチリ直りました!
![イメージ 7]()
校正信号を入力して周期も正確に表示できています。
![イメージ 8]()
信号発生器からAM変調の波形を表示させてみました。
やっぱりアナログは波形がきれいで見やすく好感が持てます。
![イメージ 9]()
完全に組立後、1時間以上ウォームアップさせてから自己校正を実施しました。
(とても便利な機能で、マイコンが自動的に感度誤差等を補正してくれます。)
コイツにはまだまだ頑張ってもらうつもりです。
リードアウト付きでアナログとしては最後の世代?にあたるはずですが、それでも20年以上経過した製品です。
でも、オーディオやビデオ機器の修理にはやっぱりアナログが使いやすいんですよね。
危険!高電圧注意
ブラウン管を使用した機器は、内部に数万ボルトの電圧が掛かっています。
通電中に触れてしまえば指に穴があいたり、最悪、ショック死に至る危険性があります。
例え電源を切っていてもCRTのアノードには高電圧が残留しているため注意が必要です。
知識のない方は絶対に分解してはいけません。
もし分解する場合は全てご自身の判断と責任の上で作業してください。
万一、事故が生じても当方は一切の責任を負いかねます。予めご了承下さい。
通電中に触れてしまえば指に穴があいたり、最悪、ショック死に至る危険性があります。
例え電源を切っていてもCRTのアノードには高電圧が残留しているため注意が必要です。
知識のない方は絶対に分解してはいけません。
もし分解する場合は全てご自身の判断と責任の上で作業してください。
万一、事故が生じても当方は一切の責任を負いかねます。予めご了承下さい。
故障の症状は、水平の振幅が狭くなって、時間軸が圧縮された状態で表示されてしまいます。
垂直は正常で、電圧は正確に読み取れますが、周期は縮んでいる為マス目に対して正確に表示されません。
しばらくこの状態で波形の確認のみに使っていましたが、いつまでも放って置くわけにはいかないですから。
本体の校正用1KHz波形を表示させてもマス目に一致しません。
(このオシロは周波数カウンター機能を内蔵し、信号は正しく1KHzを示しています)
水平の偏向回路、恐らく最終のドライブトランジスターの能力低下か?とアタリを付けて本体を分解します。
この左側に刺さっている基板が垂直&水平のドライブを行っているA5基板です。
ケースを外した状態でテストしていたところ、なんと症状が改善しているではありませんか?
試しに基板のトランジスタが取り付けられたヒートシンクの部分をドライバの柄でたたくと、輝線が縮んだり
正常に戻ったりしています。
原因はこの基板の接触不良の可能性が濃厚となりました。
もしそうなら水平偏向トランジスターは死んでなさそうです。
しかし叩くと直ると言えば、昔のテレビと全く同じですね(^^;
基板を抜いてハンダ面を確認すると、やっぱりありました、ハンダクラックです。
でもトランジスタの足ではなく、上の写真の220オームの抵抗のハンダ付けです。
実際この抵抗は動作中かなりの熱を発しています。
長年の使用による温度ストレス(熱膨張、収縮の繰り返して起きる疲労)でクラックが生じたようです。
抵抗4本ともハンダが劣化していましたので一度全て吸い取り、新たにハンダ付けし直します。
220オーム抵抗を2本直列に経由した後、空芯コイルを経てCRTの電極に繋がっています。
ハンダクラックによる接触不良で抵抗値が上がったことが今回の不具合の原因とみてます。
元通りに組み立ててテストしてみたら、バッチリ直りました!
校正信号を入力して周期も正確に表示できています。
信号発生器からAM変調の波形を表示させてみました。
やっぱりアナログは波形がきれいで見やすく好感が持てます。
完全に組立後、1時間以上ウォームアップさせてから自己校正を実施しました。
(とても便利な機能で、マイコンが自動的に感度誤差等を補正してくれます。)
コイツにはまだまだ頑張ってもらうつもりです。