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民生用DAT 歴代モデル年表 保存版

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今は無きホームページで掲載されていたDAT歴代モデルの年表です。
DAT好きの皆様の参考になればと思いここに転載しておきます。
業務用以外の、据え置き型、ポータブル型、車載用が含まれています。

こうやって見ると、たくさんのメーカーがDATを出していたのがわかりますね。
超高音質の録音機としてデビューしたDATデッキでしたが、著作権団体の圧力でCDからのデジタル録音が
出来なかった為、売れ行きは振るいませんでした。(44.1KHzのソースは受け付けない)
そのせいもあってか、今となってはなかなか中古市場でも見かけない機種が多いです。

また、各社の初号機はソニー(AIWA)のメカデッキを使用したものが多くを占めていました。
※1990年以降のSCMS規格で、1世代に限りCDからデジタル録音が出来るようになりました。

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(1999年1月9日更新)
民生用のDATはほとんど網羅しておりますが、ないものもあるかと思います。ご指摘くだされば幸いです。
(尚、発売月は微妙に間違っているかもしれません。)


(1987年)
発売月 メーカー 型番 定価 特徴
3月 AIWA XD-001 \188,000 世界初のDATデッキ。
SONY DTC-1000ES \200,000 ソニー初のDATデッキ。実は中身は、XD-001と同じ
松下 SV-D1000 \198,000 松下電器初のDATデッキ
SHARP RX-X100 \199,000 SHARP初のDATデッキ
Victor XD-Z1100 \198,000 長時間モード初搭載のDATデッキ
4月 KENWOOD DX-2200SR \178,000 KENWOOD初のDATデッキ
Victor XD-E900 \185,000 ミニコンポサイズのDATデッキ
LUXMAN KD-117 \230,000 アルパインラックスマン唯一のDATデッキ
Lo-D DAT-9000 \189,000 日立初のDATデッキ
ONKYO DT-2001 \250,000 ONKYO初のDATデッキ
PIONEER D-1000 \250,000 PIONEER初のDATデッキ
Aurex XC-1000DT \198,000 東芝初のDATデッキ
8月 クラリオン PA-5500-A \198,000 カーDAT
KENWOOD KDT-99 \200,000 カーDAT
11月 LUXMAN 5700 \158,000 カーDAT
A&D D-9000 \200,000 A&D初のDATデッキ
A&D D-930 \178,000 ミニコンポサイズのDATデッキ
NEC KD-1000 \198,000 NEC初のDATデッキ、VictorからのOEM
SONY TCD-D10 \250,000 デジタルデンスケ
AIWA XD-999 \165,000 ミニコンポサイズのDATデッキ
CASIO DA-1 \148,000 発表当時世界最小最軽量のDAT
SANYO DRD-01 \188,000 サンヨー唯一のDATデッキ
SANSUI DT-1000i \300,000 発表されたものの発売されなかった機種
TEAC R1 \500,000 エソテリックブランドのDATデッキ
Aurex XC-V94DT \185,000 
SHARP RX-X5 \195,000 ミニコンポサイズのDATデッキ


(1988年)2月 松下 SV-MD1 \300,000 テクニクスブランドのポータブルDAT
3月 SONY DTC-500ES \160,000 SONYの第二世代機
SONY DTC-M100 \140,000 ミニコンポサイズのDATデッキ
松下 SV-D1100 \250,000 松下の高級モデルDATデッキ
10月 PIONEER D-900 \200,000 300倍速の早送りが可能なDATデッキ
11月 Victor XD-Z900 \198,000 同社独自のK2インターフェイスを搭載
Victor XD-Z700 \138,000 低価格化したDATデッキ
Victor XD-E7 \138,000 ミニコンポサイズのDATデッキ


(1989年)2月 松下 SV-MD11 \360,000 
NAKAMICHI NAKAMICHI 1000 \650,000 DATデッキユニット
  NAKAMICHI 1000p \550,000 DATプロセッサーユニット
3月 SONY DTC-300ES \110,000 低価格デッキ登場
9月 CASIO DA-2 \74,000 超低価格ポータブルDAT
10月 AIWA HD-X1 \77,000 当時話題のポータブルDAT


(1990年)3月 MITSUBISHI DT-8962 \99,800 カーDAT
MITSUBISHI RD-8963 \118,000 チューナー付カーDAT
MITSUBISHI RD-V8964 \128,000 チューナーアンプ付カーDAT
6月 SONY DTC-55ES \99,800 SCMS初のDATデッキ
AIWA HD-S1 \77,000 SCMS初のポータブルDAT
DENON DTR-2000G \128,000 SCMS対応DATデッキ
7月 Lo-D DAT-88 \110,000 日立のポータブルDAT
Victor XD-Z505 \99,800 SCMS対応DATデッキ
Victor XD-Z707 \138,000 SCMS対応DATデッキ
Victor XD-Z909 \198,000 SCMS対応DATデッキ
松下 SV-DA10 \107,000 SCMS対応DATデッキ
9月 SHARP RX-P1 \77,000 SHARPのポータブルDAT
MITSUBISHI DT-9162 \99,800 カーDAT
MITSUBISHI TZ-9164 \118,000 チューナー付カーDAT
MITSUBISHI RD-9163 \128,000 チューナーアンプ付カーDAT
10月 SONY DTC-1500ES \300,000 初の4ヘッドデッキ登場
SONY DTC-77ES \160,000 低価格4ヘッドデッキ登場
SONY TCD-D3 \98,000 初のDATウォークマン
SONY DTX-10 \120,000 SONY初のカーDATデッキ
DENON DTR-100P \99,000 DENON初のポータブルDAT
ONKYO DT-9000 \129,800 400倍速可変サーチ付DATデッキ
ONKYO DT-05(T) \107,000 ミニミニコンポサイズのDATデッキ
ONKYO DT-07(B) \107,000 ミニミニコンポサイズのDATデッキ
CASIO DA-7 \115,000 CASIOのSCMS対応機
11月 AIWA XD-S1100 \110,000 AIWAのSCMS対応DATデッキ
AIWA XD-S260 \98,000 AIWAのSCMS対応ミニコンポサイズ
KENWOOD DX-7030 \98,000 KENWOOD初のSCMS対応DATデッキ
KENWOOD DX-7 \77,000 KENWOODのポータブルDAT
PIONEER D-90 \220,000 PIONEER初のSCMS対応DATデッキ
12月 TEAC R-10 \180,000 TEAC初のSCMS対応DATデッキ


(1991年)3月 松下 SV-E10 \116,000 コンポ「イマジン」シリーズのDATデッキ
4月 SONY DTC-57ES \88,000 SONY初のゴールドパネルのDATデッキ
5月 PIONEER D-50 \85,000 発売当時最安値のDATデッキ
7月 松下 SV-D900 \150,000 受注生産のDATデッキ
CASIO DA-R100 \85,000 ポータブルDAT
9月 SONY TCD-D10 PROII \340,000 ポータブルDAT
DENON DTR-80P \89,800 ポータブルDAT
10月 PIONEER D-80 \150,000 ミッドシップマウント採用のDAT
SONY DTC-77ES-N \160,000 ゴールドモデル
SHARP RX-P5 \110,000 液晶タッチパネル採用ポータブルDAT
12月 Victor XD-P1 \135,000 本体354gを達成したポータブルDAT


(1992年)4月 SONY DTC-A7 \99,800 セミプロ向けDATデッキ
10月 SONY DTC-59ES \95,000 
PIONEER D-07 \140,000 
11月 DENON DTR-2000GL \128,000 限定モデル


(1993年)3月 SONY WMD-DT1 \49,800 再生専用ポータブルDATウォークマン
SONY TCD-D7 \69,800 録再ポータブルDATウォークマン
SONY DTC-690 \75,000 
SONY MHC-J1000EX \220,000 DAT搭載ミニミニコンポ
4月 PIONEER D-05 \75,000 
11月 SONY DTC-2000ES \200,000 DATのリファレンス機登場
DENON DTR-80PL \89,800 


(1994年)9月 SONY DTC-59ESJ \95,000 
SONY DTC-A8 \115,000 
PIONEER D-C88 \198,000 ポータブルDAT
TEAC R-9 \150,000 


(1995年)8月 AIWA HD-S200 \85,000 ポータブルDAT
9月 SONY DTC-ZA5ES \130,000 
SONY DTC-790 \75,000 
PIONEER D-06 \90,000 
PIONEER D-07A \160,000 


(1996年)2月 SONY TCD-D8 \77,000 ポータブルDAT
10月 PIONEER D-HS5 \99,000 
SONY DTC-ZE700 \80,000 


(1997年)6月 SONY TCD-D100 \95,000 ポータブルDAT
10月 SONY PCM-M1 \108,000 TCD-D100のセミプロ版

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<追加> 
こちらで補完した情報です。

年表に掲載されていない機種:
PIONEER D-R7 1991年頃 ミニコンポSELFIEシリーズ用DATデッキ
Lo-D DAT-8000 1990年頃 DENON DTR-2000GのOEM機

詳細不明な機種:
YAMAHA DTR-1 ヤマハ初のDATデッキ?
PIONEER D-93 D-90がベースの限定版? フロントパネルがピアノフィニッシュでサイドウッド装備

DAT修理メモ DTC-1000ES 電源ON/OFF時にポップ音が出る

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久しぶりに1000ESを動かしたら、電源ON/OFF時に不快なノイズが出るようになっていました。
音質に影響ないにしても、これじゃ高級オーディオ機器として情けないので修理しました。

<症状>
電源ON/OFF時にライン出力、ヘッドフォン出力から「ボコッ」とポップ音が出る。
電源ON時、信号を入れてないのにレベルメータが5秒ほど小さく振れる。

<原因>
出力ミューティング用リレー接点の劣化で抵抗が増大し、ノイズを防ぎきれなくなった。
レベルメーターは出力の後段に接続されているため、ノイズ分も信号として表示されてしまう。
なお、リレーが劣化しても常に信号が通過するわけではないので音質は劣化しない。

<対策>
リレー(RY302)を交換する。
松下(現パナソニック)製DSリレー
DS2-S-DC12V AG2323 → DS2E-S-DC12V AG232344に交換
オムロン G6A-274P-ST-US DC12 でも代替可

もうひとつのリレー(RY301)はディエンファシスのON/OFF用でローパスフィルターの定数を変更している。
こちらも劣化しているはずなので同時に交換を推奨。
劣化するとCS-PCMやBSアナログの音声などを録音した、エンファシスが掛かったソースを再生すると高音が
強調されたまま出力されてしまいます。

イメージ 1
取り出した不良のリレー
密閉型ではないので接点が劣化しやすい。

イメージ 2
テスターで測ると、ご覧のように抵抗を示します。
明らかに劣化しています。

イメージ 3
とりあえずミュート用のみ交換しました。
ディエンファシス用は、また後日交換します。手持ちになかったので(^^ゞ

製造後26年も経っていますので殆どが劣化しているはずです。
1000ESオーナーの方は、要チェックですよ。

DAT修理Tips DTC-55ES/57ES メカ強制動作コマンド

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カセットを入れずにメカデッキを動作させる裏コマンド?です。
カセコンを外している場合にも有効です。

このコマンドは、どんなときに役に立つの??
・カセットを入れる前に点検を兼ねて動かす(テープダメージを未然に防ぐため
・メカを組上げた後の動作確認
・ロータリーエンコーダーの調整(55ES)
・巻き取りリールのトルクチェック(指先の感覚で・・・
・電源がとれるハードオフで、ジャンク購入前の故障の見極めとか(^^;

対象機種:DTC-55ES,DTC-57ES
<ご注意>
DTC-55ESはカセコンモーター基板のコネクタを外さないと本コマンドで動作しません。

ごめんなさい、すっかり忘れていました(汗

やり方
イメージ 1

1、タイマープレイの状態にセットします。

イメージ 2

2、「START ID WRITE」と「SKIP ID WRITE」のボタンを同時に押しながら電源を入れます。

電源ONと同時にメカが勝手にローディングし、カセット無しで再生、その他操作が可能になります。
ただしEJECT操作はできません。EJECTボタン=LOAD/UNLOADになります。
電源をOFFにすると元の状態に戻ります。

このコマンドを活用すれば、動作確認でテープをダメにする機会が少しは減らせるかと思います。
いきなりカセットを入れる前に、メカを動かして様子を見てみましょう。
メカの安定性に問題の多いDTC-57ESは、テープを食われる危険性が高いですから特に注意が必要です。

裏技? DTC-1000ESでCDのデジタル録音

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ちょっとディープな内容です。
今となってはCDをDATに録る意味は殆どありませんが。。。
唯一CDを無劣化でコピーできた方法で、当時は衝撃的な内容だったと思います。

ご存知の通り、SCMS登場前の初期型DATデッキはCDからデジタル接続での録音が不可能です。
他もそうですが、DTC-1000ESには2重のプロテクトが掛けられています。
A、44.1KHzのデジタルソースを一切受け付けない
B、コピー禁止Flagを含むソースは録音動作に入らない
(ID6:10、後にSCMSで定義されたID6:11もコピー禁止と判断)
CDは通常コピー禁止(ID6:10)です。

それでも「ある組み合わせ」で簡単な改造をすると、CDからのデジタル録音が出来てしまう裏技がありました(^^;
その方法は、’90年のラ○オライフの付録「裏RL」に載ってた記憶があります。
もう持ってないので記事の詳細は忘れましたが。。。

概略は次の通りです。
・特定のCDプレーヤー、CDP-552ESD、CDP-553ESDを用意して、あるICのMODEピンをL→Hに変更
・DAT側は例のダイオードの削除(これは有名ですね)

私はそれらのCDPを所有したことが無いので試したことはありません。
あまり詳しいこと書くと法に抵触しそうなので伏せます。
興味ある方は古本を探してみてください。

DTC-57ES プチ改造

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イメージ 1

DTC-57ESの二台重ね(爆)
意外と格好良いですよね、作りは安っぽいけど(^^;
実は私も57ESを所有してまして、下がそうです。
整備してあり調子も良いのですがサブのサブ扱いでほとんど使っていません。。
使わないとダメになるので時々点検を兼ねて動かしてます。

この2台、見た目は当然同じですが音質がまるで違います。
と、言いますのも、私のはデジタルフィルターのICをアップグレードしています。
イメージ 2

イメージ 3

DTC-57ESの標準搭載は、
45Bitノイズシェーピングディジタルフィルター CXD2560M
↓これを
スコア・デジタルフィルター CXD2567M
に交換しました。

今までとの違いは、ディザの手法を取り入れ、量子化ノイズを音楽信号と無相関化し音質改善を図っています。
このディザ信号を加える方法はTEACが初期のCDPで初めて採用していましたね。私もZD-5000持ってます。

CXD2567MはDTC-2000ESやCDP-777ESJといった高級機に使用されていますが、
最廉価のDATデッキ、DTC-690にも使用されています。(DTC-59ESJもそうです。
だからなのかDTC-690の音質は思ったより悪くはなかったですね。(この改造57ESとほぼ同じ内容です)
私はこの690のジャンク品から剥がして載せ替えました(^^;
ピン配列、ファンクションも同じなのでそのまま載せ替えるだけで使えました。
アナログ回路はオリジナルの状態で手を加えていません。

さて、音質の違いですが、思った以上に結構変わります。
オリジナルと比べ、中高音のキツさが大分取れて、なめらかさが出たように感じます。
また余韻といいますか音の伸びが非常によくなりました。
高級オーディオっぽい音に少し近づいたかな?

デジタルフィルターでずいぶん音が変わるのですね。
さらに電源の強化やアナログ回路の見直しなどでさらに高音質を狙えるかもしれませんがそこまでするつもりはありません。
そこまでしてもDTC-2000ESや1500ESには勝てないだろうし。
まあ、57ESにそこまで手を加えるのもアレですし。。。
こんなことするの自分ぐらいだろうな(笑)
そのままDACとしても使えるから、メカがダメになっても使えますし、これは残しておくつもりです。

DTC-57ES メカデッキの変貌

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57ESで使われているメカは、大きく分けて4つのタイプに分類できます。
後ろに行くほど改良されていき、最終的にDATM-102で落ち着きます。(DTC-59ESJに採用のメカで一応完成?)
94年以降に修理を受けたセットは、改修済みのDATM-100改になっている可能性が高いです。
なお、DTC-57ESのメカ名称は「DATM-100」であり、「DATM-100改」は私が勝手に決めたものです。

・初期~中期 DATM-100 初期型
・後期~    DATM-100 後期型
・修理歴あり(メカデッキ改修)DATM-100改
・修理歴あり(メカデッキ交換)DATM-102保守生産品

今回はカセット蓋を開けただけで分かる見分け方について書きます。
DTC-57ESのジャンクを購入するチャレンジャーな方は参考にしてください。
四角で囲った4つのパーツが見分けるポイントです。

DATM-100初期型
最も不安定で、煮ても焼いても食えない(テープは良く食べる)メカです。
イメージ 1

DATM-100初期型 上から
イメージ 2

DATM-100初期型の見分け方は、
・T2ガイド(赤) プラスチック製のローラーが回転するタイプ
・ピンチレバー(緑) 形がL字状で、ガイドローラーのスカートがない
・リール台固定ワッシャー(青) 緑色のもの1枚だけ
(補足)
中でも初期に生産されたメカは、Tリール台(右側)のスプリングの巻き数が多く(目が細かい)、色が黒色です。

DATM-100後期型
初期型と比べるとテープパス系は改善してあるが、リール駆動にまだ不安定なところが残ります。
イメージ 3

DATM-100後期型の見分け方は,、
・T2ガイド 金属製の固定ガイド
・ピンチレバー 切れ目がなく、ガイドローラーのスカートがない
・リール台固定ワッシャー 緑色のもの1枚だけ

DATM-100改
DATM-100の安定性を改善したメカで、サービスにて各種部品の変更が行われています。
イメージ 4

DATM-100改の見分け方は,、
・T2ガイド 金属製の固定ガイド
・ピンチレバー 切れ目がなく、ガイドローラーにスカートがある
・リール台固定ワッシャー 緑色の下に小さな黒いワッシャーがある

DATM-102(サービス用ASSY)
57ESで使用可能なメカとしては最後のものになります。
写真は保守用に作られたDATM-102の最終バージョンです。
比較的最近にメーカーで、メカデッキを丸ごと交換されているとこのメカが載っています。
イメージ 5

DATM-102の見分け方は、
・T2ガイド 金属製の調節式固定ガイド
・ピンチレバー 切れ目がなく、ガイドローラーにスカートがある
・リール台固定ワッシャー 緑色の下に小さな黒いワッシャーがある
(補足)
修理でアウトサートメカ基板(メカシャーシ)の交換を行い、調節式T2ガイドを新設している場合があります。
そうなると表からの見た目はDATM-102に近くなります。

このうち、「DATM-100改」より前のものは動作安定化の為の部品交換が必要ですが、すでに手に入りません。
表に見える4つの部品だけでなく、実際リール駆動周りなどはかなりの部品交換(変更)が必要です。
回路の変更と、これらに伴う各種調整も必要です。
57ESを購入するなら、部品交換されているものを手にしないと安定した動作は望めません。
まずはリール台のワッシャにだけ注目すれば、修理済みか否か簡単に判別ができます。

H/Oのジャンクなど、現物を見て買えるならテスト台でカセット蓋を開けて確認してみましょう。
ついでに強制動作コマンドで、メカの動作状況を確かめると良いです。

それでも年数が経っていますので、モーターが劣化している場合も多く、シャーシのプラスチック部分
は例外なくクラックが入り、固定用のブッシュは自然に割れます。
長く使えるDATデッキをお探しでしたら、このメカの系統はやめて4D.D.メカにしましょう。

DTC-57ES 電源部の故障

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DTC-57ES集中特集(笑)
問題なさそうに見える電源部ですが、ここにも故障の原因が潜んでいます。
私の経験した代表的なトラブルを紹介します。

■FL表示管が点灯しない
オークションなどを見ていると、たまにFL表示管が点灯しないセットを見かけます。

症状:FLディスプレイが点灯しない、他は動作する。
原因:ヒューズ抵抗劣化によりFL表示用電源(-25V)が供給されない。
処置:電源基板ヒューズ抵抗(R902)を交換。
部品コード:1-212-849-00 ヒューズ抵抗 4.7Ω 1/4W

■電源入らず、メカデッキが全く動作しない
イメージ 1

3端子REGのハンダが薄く、ほとんどのセットが画像の様な状態になっています。
IC901がメカ系電源(+6.6V)、IC902がシスコン系電源(+5V)を作成しています。
電源入らずやメカデッキが動作しない場合は電圧が出ているかチェックしてください。
予防処置としてハンダ修正をしておくと安心です。

そして、気が付きにくいのが電解コンC907(25V6800uF)の液漏れです。
ニチコン製VR(黒色)であれば100%液漏れします。必ず交換が必要です。
日本ケミコン製ASF(茶色)、松下製SU(青色)の場合、問題ないので交換は不要です。
ロットにより使用されている電解コンは異なります。
放って置くと電源基板と周囲の部品が電解液で侵食して使えなくなります。
通電時間が長いと特に液漏れがひどくなります。

液漏れなどしているようには見えません、でも実際は・・・
イメージ 2

取り外してみると、この通り噴いています。
イメージ 3

基板側にもしっかり漏れた形跡があります。この程度ならまだ良い方です。
イメージ 4

液漏れが酷くなると基板全体に広がってしまい、周りの部品も腐食させてしまいます。
再使用出来ないと判断してこの基板は廃棄しました。
イメージ 5

イメージ 6

この年式特有のコンデンサーの欠陥(四級塩電解コン)によるものです。
同時期に製造の77ES、59ESでも同様に液漏れしますのでニチコン製VRは見つけ次第交換しています。
早めに手を打つことが肝心です。といっても20年以上経過してしまいましたが。。。
現在のものは改善されており、このような液漏れは起こしません。

幻のDATデッキ? DENON DTR-X

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ヤフーオークションにDENON DTR-X なるDATデッキが出品されていました。
(上の画像はオークションより転載させていただきました)
先ほど終了し、落札価格は4万円を超える値段が付いていました。
さすがにレアものなのかジャンク品でもすごい値段ですね。。。
http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v320435745
イメージ 2


しかし、これ一体何者なのでしょうか?全く詳細がわかりません。
あのDENONが初期にDATを出していたことすら不明です。
レコード会社の日本コロムビアに抱えられていたDENONは、デジタルコピーによる著作権侵害を恐れて、
DATの参入にはあまり乗り気ではなかったと聞いています。
SCMS規格が出来てから、初のDATデッキDTR-2000Gを発売したように私は思っておりました。

私が想像するに、これはオーディオフェアなどに参考出品された試作機ではないかと思うのです。
(あくまで想像ですが・・)
製品なら絶対にあるはずのシリアル番号や銘板シールが見当たりません。

実は山水も、DT-1000iというDATデッキを発表しオーディオフェア等に参考出品されましたが、
諸般の事情により発売はされなかったそうです。
「DT-1000i SANSUI」で検索すると詳しい情報が見つかります。
DENON DTR-Xも同じでような経緯、理由で発売はされなかったのかもしれません。
・・・真相はわかりません。

デッキ本体についての考察
発表は1987年頃(電源コードより推定)、当然ながらDAT懇談会暫定規格でCDから録音不可です。
見た目から分かりますがとてもお金が掛かっていますね。
恐らく希望小売価格は30万円前後に設定されていたのではと思います。
ウッドケースに収まり、フロントマスクはCDプレーヤーDCD-3500Gとペアーになるデザインです。
メカデッキはDTC-1000ESと同じSONY製の初代4D.D.メカを採用しています。
DTR-Xという形名は恐らく仮のもので、発売が決まれば正式なもの(DTR-xxxxGかな?)
になったのではと想像します。

とにかく超レアなDATデッキであることに間違いはありません。
普通こういったものが出回ることは無いわけですから。。。
内部はどうなっているのか、非常に興味深いです。

DTC-A8 検証編

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みどっちさんからDTC-A8のお預かりしています。
音が出ないという症状がどんなものか調べたいのもあり
私の方から、ぜひ修理をさせて欲しいと喜んで引き受けました。

ひさしぶりのDAT修理で腕が鳴ります(^^;
この機体はオークションで入手との事です。
では、早速調査を始めます。

【セット外観および内部】
イメージ 1
一瞬違和感が、SONYのバッジが取れています。。
イメージ 2

<外観で気になったところ>
曲がっておりケースがちゃんと閉まらない
イメージ 3

ボンネットがゆがんでいる
イメージ 4

内部全景
イメージ 14

RF、SWPのチェック用ランドにジャンパが取り付けられており、
前ユーザーがオシロでテープパスを確認した痕跡があります。
それならテープパスのズレに気が付ついても良いと思うのですが?
イメージ 15

FL表示は輝度低下・ムラが目立つので、通電時間が長かった様です。
イメージ 5

足が純正ではないです。これDTC-55ES、DTC-57ESのものですね。
イメージ 6

【動作】
ご指摘通り、通常再生で音が出ません。
サブコード情報(ABSタイム、スタートID、録音日時など)の読み出しは可能。
LPモードで録ったテープだと途切れながら再生します。(ヘッドが2回読みするからかな??
SP/LP共にキュー、レビューでは(ノイズが凄いけど)音が出ます。

この時のRF信号を、オシロで確認するとこんな感じです。
イメージ 8

何だか早聞き中の波形みたいですが再生時です。
テープパスがメタメタに狂っています。
これでは正常に音が出る訳がありませんね。

よく観察するとサプライ側ガイドが完全にローデイングされていない事が見つかりました。
本来ならこのストッパーの奥まで押し当たってないといけません。写真では隙間があるのが分かります。
この状態で使うと、テープパスに関わる部分なのでノイズが出たり、互換性がなくなったりします。
原因は、ローディングリングのグリス固着でしょう。このメカの定番故障です。
イメージ 7

試しに楊枝で奥まで押さえつけると、途切れながら音が出る時がありました。
そのときの波形が以下です。
イメージ 9

それでもまだズレています。
入口側ポストの高さがおかしいようです。
でも、これくらいの波形が出れば聞ける音が出そうなんですが。。。

オシロの時間軸を遅くしたら、見つけてしまいました。イメージ 10

RF波形の下はヘッドの切り替え信号(スイッチングパルス=SWP)です。
VTR等の回転ヘッドを使用した機器と同様、DATも2つのヘッドを交互に切り替えなら記録再生を行っています。
SWP信号がHi(上)のときはBヘッド、Low(下の)時はAヘッドをそれぞれ使用しています。

Hiの期間にもRFがあるべきなのに、上記写真ではありません。
つまりは、Bヘッドが全く信号を読めていないという事になります。

残念ながらヘッド不良が確定しました。
もちろん「想定内」ですが(笑)

DATの場合、片方のヘッドが全く読めなくても音質は大幅に劣化しますが音は再生されます。
(欠落したデータは近似補完されるため、中高域が歪んだようなギスギスした音になります)
今回のケースだと、テープパスもおかしいので正常なAヘッドも役に立たず、それもできないようです。

ヘッドを拡大してみますと、
イメージ 11

イメージ 12

なんとヘッドの物理破損でした。
ヘッドチップのギャップ部分がなくなり、コイルもほぐれてしまっています。
これでは信号が拾えるわけがないですね(^^;
普通に使っていてこのような状態になることはまず考えられません。
ヘッドの清掃時にヘマをするとこうなりますが。。。

こちらは正常なAヘッドの方です
見比べてみると、一目瞭然です。
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他にも何かありそうな感じがします。。
もうちょい掘り下げてみたいので、また次回に続きます。

DTC-A8 検証編 その2

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さらに確認を進めると、メカデッキが入れ替わっている事が判明しました。
これには「想定外」です。

まず開けて、おかしいと感じたのがメカデッキです。
メイン基板とメカデッキの年式に相違があるのです。

【メイン基板】
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半導体等の部品には製造時期が分かるようにデートコードと呼ばれる数字が書かれているものがあり、
セットのおおよその製造年を推測することができます。
メイン基板の使用部品のデートコードから、98年以降に製造されたことが分かります。

以上から、このセットは98年製と思われますが、メカデッキとRFアンプは95年製というのは辻褄が合いません。

【メカデッキ】
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メカデッキが98年製なら、ヘッドクリーナーがスポンジではなく、プラスチック製のフィルムタイプです。
(スポンジの様に経年変化で逆にヘッドを汚したり、ドラム表面を腐食させたりしない改良型です)
また、95年製のメカデッキで1度もドラムを交換されてない場合、ドラムは旧形状
(上面に大きな穴が4つ開いているタイプ)なので、ドラムも入れ替えられている可能性も考えられます。

ドラムドライブ基板のケミコン、ICのデートコードが95年であることから間違いないです。
「9535」は95年35週に製造されたことを表しています。

幸い部品の欠品とか破損はないので、このまま修理とクリーニングをすれば使えそうです。

一応書いておきますが、
メカデッキを入れ替えたら電気系の再調整が必要になってきます。
これらの調整は専用のテープがないと不可能です。

言い方は悪いですけど、故意にダメな部品を寄せ集めて作ったような1台、そんな印象を受けます。
オークションのジャンク品って、こんなのがゴロゴロしてるんですか?
現物の確認が出来るハードオフですら、ハズレを掴まされる時があるのに(^^;

私はこんなものではへこたれませんが。。
修理が困難なほど燃える(萌える?)変態ですから(爆)

SONY製 光ピックアップの製造年判定法

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メモ 光ピックアップの製造年判定法

対象:SONY KSS-2xxシリーズ

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■上の段(ロット番号)
左から 日付(2桁)、月(1桁)※ 、西暦年号の末尾(1桁)、品質管理No.(1桁)
※月の桁が英字のX、Y、Zである場合、X=10月、Y=11月、Z=12月を表している。

■下の段
左から 製造管理記号(英字2桁)、レーザーダイオードの電流値(Iop)(3桁)

最初の英字は製造所の管理に用いる場合がある。
Iopの表示単位は「mA」、左寄りから10位、1位、小数点以下第1位。

写真のピックアップの例では、
上の段:01604
下の段:DO419
と表示されていますので、

製造年月日:2000年6月1日
Iop:41.9mA
ということになります。

本体と光ピックアップの製造年がかけ離れている場合は、過去にピックアップを交換されたと判断できます。

なお、中国で乱造されているSONY製ではないピックアップは
この表示フォーマットに則っていない可能性があります。

オークションやネットショップで出回ってる白箱入りは純正品ではないらしいです。
メーカーから購入したものは茶箱(段ボール箱)に入っています。
私は非純正品を買ったことがないので(※)分からないのですが、性能や耐久性はどうなのでしょうか?
噂では個体ごとのバラツキがかなりあるという話ですが。

中には全く使い物にならない酷いものが存在するそうです・・・。
参考 http://www.eonet.ne.jp/~audio/pachi.htm

※純正品を注文してもネットショップで買うのと500円ぐらいしか違いませんでした。

DATで始まる2015年

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謹賀新年
皆様、新年明けましておめでとうございます。


偏った内容ばかりで恐縮ではございますが、今年も岩ちゃんのガラクタ倉庫をどうぞよろしくお願いします。
私の方は、当然、今年もDATを死守します。

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新年早々、こんな事してます(爆)
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DTC-1000ES 修理 その1(メカ篇)

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元旦からDTC-1000ESの修理をしています。
全く動作できなかった機体を、エンコーダのギア補修やコントロールベルト交換で一応動作するところまで
自己修理をしてもらいましたが、互換性がとれず、実用には程遠いということで最後の仕上げを引き受けました。

・依頼者より指摘のあった箇所が、
1、他機で記録したテープでノイズ入る、恐らくテープパスがずれている。
2、ピンチローラーの劣化が激しいため交換希望。
3、AMS(頭出し)動作で時々CAUTIONが出る。
4、トレーがオープンした後にすぐ閉まることがある。
5、リールブレーキの張付きによる劣化の懸念。
6、古いグリスが残っているため固着の予防。
7、キャビネット止めネジとロータリーエンコーダ固定ネジの計2本が欠損。

と、何やら色々と課題が残っていますね。。
総合的なメンテナンスを施す必要がありそうです。
普通は修理する前に動作の確認をするところですが、ピンチローラーの劣化でテープに汚れが移る
恐れがありましたので、まずはキャビネットを開けて各部の診断から行いました。


・確認した不良箇所、
(指摘症状と同じ番号で関連があります)
1、傾斜ブロックのローラーガイド、傾斜ガイドの圧入が抜けかけている。
2、ピンチローラーのゴムがブリードを起こし、表面に液が滲み出ており硬化も進んでいる。
3、5、張り付いたブレーキパッドが引きちぎられ、失われている。
4、トレー開閉が遅い、スライドモーターベルトが伸びている。
6、ローディングリング内ピンチローラー圧着スライダーがグリス固着で動かない。
7、天板の止めネジは種類が異なり、そのねじは本来背面に付くはずのもの。
   フロントパネル固定ネジ1本欠損。


このネジは種類が違います。
背面に付くはずのネジがここに使われいます。
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こちらが本来のネジです。ワッシャ付きです。
ただし、全く同じのは手持ちにないかもしれません。
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フロントパネルの固定ネジが1本欠損
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キャビネットを開けたところ
内部は結構きれいです。
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カセコンを撤去し、メカデッキとご対面。
ピンチローラーの劣化が目立ちますね。
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メカデッキを本体から分離します。
作業性が良いので私はマウンターごと取り外して作業しています。
裏返したときドラムやガイドピン等の保護にもなります。
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まずは、グリス固着の解消から行います。
過去に1度もメンテナンスを受けたことが無ければ間違いなく固着しています。
メーカーの手が入っていても、この部分は何もしていない機体もありますが。。。
まあ症状が出てなければそのままですからね。

固着したまま動かし続けるとローディングギアが欠けてしまいます。
特にDTC-500ES、300ES、M100、55ESではベルトを介せず、直接ギアで動力伝達しているため、
固着したときに力の逃げ場が無くなり、高確率でギアが破損しています。
1000ESでもベルトが伸びていれば滑ってくれますが、新しければ同様に破損しやすくなると思います。

先に、キャプスタンモーターを外しておきます。
リングを外す際、RFアンプ取付版にぶつかり外せないので、メカ表側からRFアンプ取付版の
ビス2本を外して浮かせます。
この作業でドラムは本来外す必要ありませんが、後にメカの清掃も行う都合で外しています。
次に、写真左上のローディングギアAを外します。
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外すとこのようになりますね。
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ローディングリングを取り出します。
ポリワッシャ2枚を外してから、ビス2本を緩め、ローラーの金具をドラム側にずらします。
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このようにリングを外すことができます。
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ここが一番問題の部分です。
接着剤で固めたかのようにガチガチに固着しており全く動きません。
スライダに掛かったバネを引いてピンチローラーをキャプスタン軸に圧着させますが、固着するとバネは引けず、
ピンチローラーに圧着力が生じずテープを正しく送れません。
また、リングがピンチ圧着完了する本来の位置まで動けないため、エンコーダーの最適位置がずれます。
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この部分もグリスが固まって動きが悪くなります。
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特にスライダー部分はこれまでで最強レベルの固着で、熱湯に漬けただけではびくともせず、
潤滑油をつけてもダメで、この作業を小一時間繰り返し行いようやっと解除しました(^^;;;
板金が薄く、曲がりやすいので力ずくで動かすのは絶対ダメなのです。

外した部品は劣化したグリスを完全に落とします。
マジックリンにて付け置きして洗い、とてもきれいになりました。
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・リールブレーキの交換
リールのブレーキパッドが張付いてしまい、パッドを引きちぎっています。
パッドが失われてブレーキレバーのプラスチックがリールに接触するほどです。
リールを指で回しても全く抵抗感が感じられず、スカスカ回ります。
ブレーキが磨耗すると曲の頭出しが遅くなりますが、あまりにも効きが悪いと選曲エラーとなりCAUTIONになるのかもしれません。
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貴重な新品のブレーキレバー・・・すでにメーカー在庫はありません。
パッドの磨耗具合を比較してみてください。
古いレバーはプラスチックまで擦れており、磨耗限界を超えています。
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・ピンチローラー交換
ピンチローラーも劣化が激しいため交換が必須です。
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ゴム材料に配合されている、可塑剤や老化防止剤等の添加剤が表面ににじみ出て、
液体で濡れたようになる現象をブリードといいます。
添加剤が抜けてしまうと表面の硬化やヒビ割れも同時に起こしています。
そして何よりも有害なのはテープを汚染させ、腐食性があるためキャプスタンシャフトを錆びさせることです。
アルコール等で拭いても暫く経つとにじみ出てきます。こうなると交換以外に手立てはありません。

・傾斜ブロックの補修
圧入が簡単に抜けてしまいテープパスが狂います。
SONY製のDATデッキでは付き物であり定番の故障です。
この状態ではテープパスの調整も出来ません。
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嫌気性接着剤を嵌合箇所に塗布し固定します。
これで二度と外れることはなくなり、テープパスも勝手にずれたりはしません。
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以上でメカのメンテは終了です。
各パーツを元通りに組上げてセットに戻します。
メンテ完了後のメカデッキ
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カセット無しで動作させて見てみましたが一通り動作は出来ています。
しかし、テープを再生させると再生音にはノイズが乗っています。
やはり、テープパスやその他の確認が必要なようです。

長くなりましたので次の記事(調整篇)に続きます。

DTC-1000ES 修理 その2(調整篇)

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依頼のDTC-1000ESですが、他のデッキで録音したテープを再生させると酷いノイズが発生し、
全体的に歪みっぽい音声です。
自己録音再生では問題がないことから、典型的な互換性不良と思われます。

今回、依頼者からは3本のテープを預かっています。
このテープで互換性の確認をして欲しいとのことです。
それぞれDTC-300ES、DTC-55ES、DTC-690にて録音されており、このうちDTC-690はテープパス調整済です。

これらのテープを再生させると、3本共ノイズの発生を確認でき、正常に再生できません。
本機で再生させた際のRF信号波形を以下に示します。

DTC-300ESにて録音のテープ
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DTC-55ESにて録音のテープ
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DTC-690にて録音のテープ
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これでは正常に音声が出ません。
PCMデータエリアに「くびれ」のような箇所がありますが、この部分のデータが欠落した為ノイズが発生します。
以上から、本機のテープパスがかなりずれていることがわかります。
ただ、300ESだけエンベロープの形状が全然違うのが少し気になるところですが。。。??

各種信号の取り出しポイント
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緑のクリップがRF信号です。(すぐ近くのTP503でも可)

調整用治具
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ATFオフセット治具
キャプスタン速度を補正するエラー電圧を外部から注入して強制的にトラッキングをずらす(オフトラック)
オフトラックさせた時の変化量が入口側、出口側で均等であればヘッドとトラックの直線性が確保されています。
この時、ATFは機能しないように設定します。

エラーインジケーター
エラーの発生頻度をLEDの点灯で知らせます。
厳密なエラーレートの監視は困難だが目安にはなります。
緑のLEDがエラー訂正(データは元通り復元された)された回数を示し、
赤のLEDは補間(訂正が出来なかったエラーで、そのデータは別物になる)されたことを表します。
DTC-1000ESベースの業務用機PCM-2500にはこの機能が付属しています。
正常時は緑のLEDのみが点滅or点灯し、赤が点くのはデッキかテープのどちらかに欠陥があります。

テープパス専用アライメントテープにて調整後のRF信号波形
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テープパス調整後に、預かったテープで互換性の確認

DTC-300ESにて録音のテープ 
この波形はNGです。どうやら300ESはテープパスがずれてしまっているようです。
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一応ノイズは発生せずに正常に再生できていますが、
この状態では300ESで録音を行うことは避けるべきでしょう。

DTC-55ESにて録音のテープ 問題なし
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DTC-690にて録音のテープ 問題なし
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最後にカセコンのメンテナンス
例の固着しやすいグリスが残っており動きが重そうです。
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ばらして部品単位で洗浄します。
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新しいグリスをつけて組み上げました。
トレースライド用ベルトも交換し、軽快にトレーを出し入れできます。
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以上でDTC-1000ESのメンテは終了です。

格安 DATテープ互換品

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残り時間、もう少ないんだけど、
これ、安いですねぇ。

http://page5.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e151910038
送料、手数料含めても1本あたり150円!

DDS-1 90メートルなので、DATの180分テープとほぼ同じ。3時間録れます。
私は今まで100巻以上録音していますがノートラブルです。

買っちゃおうかなぁ。。。
でも、まだ60メートルテープが100巻手付かずであるし(^^;

DATユーザーの皆様、いかがですか?

ガッカリな SONY TC-K333ESG

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久しぶりにカセットデッキの修理をしたいと思います。
最近、中古カセットテープを大量に入手したのをきっかけにカセットをまた聴いてみたくなりました。
10年程前まではカセットテープをメインに使っていましたが、DATを使い出してからは御無沙汰でした。
しかしカセットを取り巻く環境は10年前とはだいぶ様変わりし、生テープの入手やデッキの保守に
愛好者の方々は苦労されているようです。

入手したのはソニーのTC-K333ESGで、当時の中堅クラスですね。
半年ぐらい前にH/Oで購入したはいいが、後回しになってエアパッキンに包んだまま放置されてました(爆)
この価格なら良い買い物ではないかと思います。
サイドウッド付きで重量も重く、がっしりとしてすばらしい作りです。

外観がすごくきれいで、それにやられて買ってしまった感があります(^^;
ワンオーナーの良品かも、と期待も高まりますね。
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動作確認すると、
「トレー開かない」と記載の通り、OPENボタンを押してもモーター音がブーブー鳴るだけで蓋が開きません。
これはモードベルト伸びの症状で定番故障ということですが、この年式でノーメンテなら当然のことでしょう。

しかし、蓋を電動にする意味は?です。
私は人力で何も困らないと思います。蓋を電動で開けても、閉じるときは手で押す人がほとんどでしょう。
電源を入れないとカセットを取り出すことすらできないのはかえって不便です。
どなたかが言っておられましたが、余計な電動なんかにしたせいで、蓋が開かないだけで捨てられてしまい
デッキの寿命を縮めていると・・・全くその通りだと思います。
カタログを飾るだけの子供騙しみたいな機能です。バブル時代ならではと言えるかもしれませんが(笑)

それはさておき、ボンネットを外してみます。
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内部もすごくきれいで、埃の堆積もほとんどありません。
天板に放熱スリットがあるのに、この年式では驚異的。
ますます良品の予感がしてきましたが、このあと良品への期待は見事にブチ壊されました。。。

とにかくベルトを交換しないと先に進めないので、メカを摘出しました。
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やっぱり、ベルトがきれいに無くなっちゃっています。
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んんっ!

なんだこの黄色い物は?
グリスがへばりついているのかなぁ???
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ゲゲッ、こ、これは・・・
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紛れもなく、輪ゴムじゃねぇか!!
デッキ修理に輪ゴム・・・・・。

劣化して切れた後、溶けて、最終的には固まっています。。。

ホント勘弁してくれよと思わず叫んでしまいました(爆)

前オーナーが輪ゴムで修理した後、どれくらいの期間動き続けたのでしょうか。
恐らく2か月ぐらいが限度かな??
それともオクで酷い出品者から(名ばかりの)整備品を買っちゃったのかなぁ。
(本当に輪ゴムを入れて出品する悪質な輩がいるそうです...)

デッキに輪ゴムを使うような技能ですから、他にも被害がないか心配です。
ワンオーナー良品の目論みはすべて消え去り、実際に重度破壊品になり下がりました。 OTL
安いからには訳があるってやつですかね(^^;

コネクターも半田が割れています。
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カセットホルダーはバネを外した後、右下のピン(ポリワッシャで固定)を抜いて外します。
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まんとまあ荒っぽい作業なこと・・・。
メカシャーシがひん曲がっています。
力任せにやったって、外れぬものは外れないのですよ。
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メカデッキはどうでしょう。
案の定サプライ側のピンチローラーは外されていますね。
そうしないと輪ゴムに架け替える作業は困難でしょうから(爆)
しかしテープパスの調整できたのかなぁ?
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左右のキャプスタンのオイルシール欠品・・・。
やっぱり部品の欠品がありましたか。
もう溜息しか出ない。

さらにメカを割って、
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カチカチになってへばりついてる輪ゴムの残骸を取り除きます。
輪ゴムは耐久性がないので短期間で必ずこうなります。
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キャプスタンモーターの面実装ケミコンも物凄い液漏れでパターンを腐食させています。
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もう一方は、見た目では大丈夫そうですが、実際には死んでいます。
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メカデッキ底面のアルミ板、ガリガリと傷が付いてみすぼらしい。。
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キャプスタンFGのリード線なんて、疲労で今にも切れそうです。
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今回は見た目の綺麗さにやられましたが、とんでもないハズレジャンク品でした。
とりあえずやれるところまではやってみますが。。。

TC-K333ESG復活に向けて その1

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TC-K333ESGの修理を開始 その1

まず、溶けて張り付いた輪ゴムをきれいに取り除き、新品のモードベルトを装着しました。
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今回あらかじめ購入しておいた純正部品を使いました。サイズは実測でφ21x1.5角です。
キャプスタンベルトは多少表面が硬化してきているように感じますが、そのまま使い回しました。

液漏れしていたキャプスタンDDモーターの面実装ケミコンも当然交換します。
スペースが広いのでリードタイプでも余裕で入りますが、やはり面実装品を使用したほうがきれいです。
(自己満足?)
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これでメカのメンテは終了、元通りに組み立てます。
何だかあっけないですが、作業はベルト交換だけですからね。
しかしベルト交換ごときでメカを3枚に下ろす必要があるのは、あまりメンテ性が良いとはいえない構造ですね。
後述しますがここでポカしてしまい、ドツボにはまることになりました(^^;

メカ組み込みの前にオーディオ回路の修理を行います。
最初からわかってましたがコンデンサーが派手に液漏れしています。
TC-K333ESG/555ESGユーザーの方は要チェックです。
液漏れしているのはいずれも音響用の高級コンデンサーELNA DUOREX II ARZです。
333ESGには全部で22本使われています。
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パターン面も見事に腐食しています。。
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小さい50V1uFはすべて噴いており、コンデンサチェッカーでも容量抜けで不良確定でした。
22uFは目視では異常が見られませんがESRの値が上昇してます。
しかも2個直列でバイポーラの代わりにしています。音声が直接通るので音質にも悪影響が大きいです。
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そうなんです、噴くんですよねこの ARZ
S-VHSビデオデッキ SLV-R7やR5のHiFi基板にもたくさん使われており全滅してました。
CDプレーヤーCDP-X33ESも同様で全交換したことがありました。
死に様がかつて猛威を奮った4級塩のケミコンにそっくりです。恐らく音響用でも4級塩電解液仕様なんでしょう。
但し、同じDUOREX IIでもAREは液漏れしませんARZだけがダメみたいです。
欠陥ケミコンARZは全交換決定です。
秋葉原でコンデンサーを調達。音響用コンデンサーも安く手に入る時代になり気軽に使えるようになりましたね。

再生基板で10個。
液漏れした箇所は念入りに洗浄します。
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録音基板で10個
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ヘッドホンアンプ基板に2個。
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レジスト塗料と箔の間に毛細管現象で電解液が浸透している場合、さらなる腐食の進行やパターンリークの
原因になるので削り取ってクリーニングします。
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回路系の整備が終わりましたのでメカを戻して動作させますが、
正常に動かない・・・・どうして?
再生が3秒で止まってしまい、その間に再生音が全く出ません。
再生が止まるのはフォトセンサーがおかしいと思ってオシロで確認すると、正常に波形が出ています。
それにFF/REWが止まらずにできるのだからセンサーはシロです。
音が出ないのもPB基板の電源は出ていて、CX20188の入力には再生信号が来ていることは確認しました。
さらに調べるとマイコンの52pinからのミューティング信号が出ぱなしになっていて音が出ませんでした。
マイコンのロータリーエンコーダー入力を調べると、正常なら再生時はLになるはずの36pinがHのままです。
これが原因か!ということエンコーダーを分解清掃しましたが。。。
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クリーニング後、接点グリスを再塗布して元に戻しました。
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しかし改善せず・・・OTL
またメカをばらして確認すると・・・

あぁっ、しまった!!
何ともアホなミスをやらかしていました。
いやはや恥ずかしい限り(^^;;;

SONYのデッキに詳しい方なら、これを見れば一発でわかりますよね?
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モードレバーがカムギアの溝から外れていました。
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メカをばらした状態で逆さにしたときレバーが抜け落ちて、それをよく確認せずに戻したのが原因ですね。
完全に私の注意不足で起きた二次的トラブルでした。。。
実はこれで3日ぐらいロスしています(爆)

これが正しく組み込んだ状態です。
よく観察していれば、当り前のことですから間違いなど起きなかったはずです。。。(反省)
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メカが正常に動作するようになり、再生時に音もバッチリ出るようになりました。

次は恐怖の?テープパス調整篇に続きます。。

TCD-D7のウルトラ・ジャンク品を入手

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間が開いてしまいましたので、しょうもないネタを載せます。
TC-K333ESGの修理も平行して行ってますが、安定性がイマイチです。
テープパスを合わせても、どうも90分以上の薄物テープで噛み癖が直りませんです。。。
原因を突き止めないと怖くて使えません。。完治にはちょっと時間が掛かるかもしれません。

それはさておき、
オクを何気なく見たらTCD-D7を1000円即決で発見。
しかし、はらわたが飛び出して、いかにも修理に失敗した感じで地雷臭が漂っています。
迷うなら買っておけ!でとりあえずポチって(逝って)みました(爆)
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修理失敗品でも部品取りぐらいには使えるかなーと思って。
まあ、もし可能ならこれを再生するという考えが、初めからなかったというのは嘘ですが(爆)

届いた品物の内容はこれです。
本当にバッラバラ(^^;
ビスなどが最低限残っているだけ、まだ良心的とさえ感じます。
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10エラーが出るそうです。
10エラーは「ローディング完了せず」です。
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購入した日付と入手価格でしょうか。
4,200円とはいい値段で購入してますね~。
直せなかったら悲しいです。
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テープが入ったままです。
状態も良くなさそうですからテスト用のジャムってもOKな検証用に使い回します。
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電源は入ります。
しかし10エラーではありませんね。
0xエラーはエンコーダーのポジションが正しく検出できていないために発生する症状です。
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蓋を外したところ。
ねじがないので最初からすでに外れていますが(笑)
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基板を外してみました。
何とケミコンが全て根性で張り替えられています。
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メカデッキ リールユニット周り
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一番困るのはこれです。。。
ドラムモーターのフレキコネクタが瞬間接着剤で固められておりケーブルを外すことができません。
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メカデッキのリールユニットを外してみますと、
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\(^o^)/オワタ


ギヤが欠けています。
この部品が欲しかったのに!!

まー、こんなもんですね。1000円だし。
とりあえず、保留します。

TC-K333ESG 苦戦中・・・

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TC-K333ESGに付き合って1カ月近く経ちますが、未だに完成していません。
その理由は、テープの噛み癖です。
特に90分以上の薄物のテープを、最初から再生させた場合に高い確率で再現します。
サプライ側テープガイドをリーダーテープが通過し終わって、磁性テープに差し掛かった瞬間に
ガイドの奥側へとテープが押されて乗り上げ、やがて完全に脱落します。
(グシャグシャと恐ろしい音がします)
すでに複数のテープで犠牲が出てしまい、このデッキにテープ入れるのが正直怖くなっています。。。
これではカセットデッキとは呼べず、テープクラッシャー(ワカメ製造機)です。

貴重なライブラリーの、しかもメタルテープを食われたのは精神的ショックが大きいです。
60分だから大丈夫かと思っていたら、ベースフィルムが薄かったからなのか見事にやられました。。。
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テープパスについては一応ミラーカセットで確認して調整したのですが・・・。
今や新品など入手できないので自作の、しかも製作クオリティが低すぎるなんちゃってミラーカセットですが(^^;
このミラー部分はノートPCの液晶のバックライトから外した反射板を切って張り付けただけです。
薄っぺらいのでどうしても歪んでしまい、像が少し曲がってしまいます(笑)
あとで、もう少しまともな材質で作り直したいと考えてますが。。。
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こんな感じでサプライ側ガイドにテープがスムーズに入って、かつエッジが潰れないように調整を行いました。
録/再ヘッドか消去ヘッドを基準にして行いますのでパス調整の前にこれらを触らないように注意します。
ヘッドが傾いているように見えるのはミラーが歪んでいるからです(^^;;;
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しかし、いくら調整しても薄物テープで噛み込みが直らないんです。
私の調整が悪いのもあるかもしれませんが、やっぱりピンチローラーの劣化が原因なのでしょうか。
このシリーズはピンチローラーの軸受がボロボロになって偏心回転を起こす傾向的不良があるということです。
となると、ピンチローラーを交換しない限り改善は不可能、ということになります。

消耗部品の供給もできない今となっては修理は一筋縄ではいきませんね。
このソニーのメカはテープ噛みのトラブルが多いみたいですがそれほどシビアなんでしょうか?
AIWAのXK-009ではトラブルは一切なく安心して使えますし、AKAIのメカも安定性は非常に優れていました。
音が良い悪いのは別として、テープをダメにするのだけは何としても避けないと使い物になりません。

DATウォークマン WMD-DT1 開腹

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調整ですぐに直るだろうと修理を引き受けましたが・・・今回も予想を超えていました(^^;
一応再生し音を出すことは出来ますが、激しく歪んでいます。
その他の動作もかなり不安定な感じです。
では、早速分解してみます。

外観です。
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上カバーを外すと、独特の動きをする手動ローディング機構が露になります。
大胆かつ繊細な動きをする、このメカは本当によく考えられていると思います。
シンプルな作りであるためか故障もしにくい印象です。(ですがDT1は他の部分がヤワ過ぎます。。。
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あらら、
ポストの頭が、ガリガリと傷だらけ。
ラジペンでつかんで回したように思えますが。。。
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しかも、最後まで締めこんでるためテープパスが大幅にずれています。
左側の樹脂製のローラーと高さを比べてみると、かなり下がっているのが分かると思います。
そのため、動作確認用のカセット(ワカメになっても構わないモノ)を入れて再生させるとテープの上、下のエッジがギザギザになって痛めてしまいました。。。
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高さを修正してみました。
正常なら2つとも同じくらいの高さになります。
でも、ポストがスカスカで抵抗感が全くなく軽く回ってしまいます。
本来は、簡単に緩まないようにスプリングを挟んでテンションを与えていますが、そのスプリングが抜けていました。
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さらに、テープが当たるローラーの部分が固まっていて全く動きません。
これでは走行時の負荷が大きく、うまく駆動できないばかりかテープもダメージを受けてしまいますね。
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前の持ち主が弄った時の付いたと思われるドラムの傷が痛々しいです。
ラジペンでポストを回した時に当ててしまったのでしょう。
これはちょっとひどいですねぇ。
んー如何ともしがたいな・・・・。
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裏カバーも外してみると・・・
スプリングやら、プラスチックの欠片やらが転がり出てきました(笑)
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操作ボタンシャッターのバネ、ものすごく変形してます。。
プラスチック片は電池蓋の固定軸を保持する部分ですね。
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基板は弄られて無いようですが、ビスが1本紛失しています。
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こりゃ難物ですわ。。。
でも、どうして私の元には、弄ってあるものばかり来るのだろう?
・・・そういう物でもわざわざ修理してるからだろ、って言われそうですが(^^;
確かに、メーカーや業者では間違いなく修理拒否な状態ですが・・・。

幸い部品取り機があるのでニコイチな感じで移植して出来るところまでやってみたいと思います。
しかし、前オーナーはどうしてテープパスを弄ったのか理解できませんねぇ。

左:依頼品  右:部品取り用
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